営業戦略の立て方 | 戦術との違いや戦略設計の4つのステップを解説

効率化ノウハウ

営業戦略の重要性

最小工数で目標売上を達成できる

営業のリソースには限りがあります。その中で営業目標を達成する必要があり、そのためには営業戦略を立て、リソースを適切に配分することで目標を達成できます。

営業戦略の立て方は、営業の成果に大きく影響します。時間や人員、予算などは有限なので、無駄な努力やコストをかけずに最大限の効果を出す必要があります。

最大限の効果を出すには選択と集中が必要です。すべての市場や顧客にアプローチするのではなく、自社の強みやニーズが高い市場や顧客に絞り込み、競争力を高めて目標達成を目指しましょう。

営業戦略と営業戦術の違い

営業戦略と営業戦術はよく混同されますが、本質的に異なります。以下の表で比較してみましょう。

営業戦略営業戦術
動き目標を達成するためにどのような市場や顧客にアプローチするか営業戦略を実行するためにどのような手段や方法を使うか
視点長期的な視点で考える短期的な視点で考える
考え方何をするかどうするか
高級品を好む市場や顧客に絞り込むWebサイトやSNSで商品の魅力を発信する

営業戦略と営業戦術は、相互に補完しあう関係です。営業戦略がなければ、営業戦術は方向性を失います。営業戦術がなければ、営業戦略は実現できません。両方をバランスよく考えることが、営業の成功につながります。

営業戦略を立てるための4つのステップ

1.定量的な目標設定を行う

営業戦略を立てる前に、まずは定量的な目標を設定しましょう。目標が明確でなければ、営業戦略も曖昧になります。目標設定のポイントとして、SMART原則に沿って、具体的で測定・達成可能です。関連性の高い期限のある目標にしたり、売上だけでなく、利益やシェアなどのKPIも設定しましょう。また、目標を達成するために必要なリソースや予算も見積もることが重要です。

2.市場の現状分析を行う

次に自社の商品やサービスがどのような市場に存在しているかを調べましょう。市場の現状分析では、自社の強みや弱み、市場の機会や脅威をSWOTで分析、整理することや市場の規模や成長率、競合他社の動向やシェアを調べ、顧客のニーズや動機、購買行動や満足度を調べることが重要です。

市場調査において調べるポイントは以下4つです。

  • 強み:高品質
  • 弱み:高価格
  • 機会:付加価値の高い顧客層の開拓
  • 脅威:低価格の競合他社の台頭

3.営業戦略の洗い出し

市場の現状分析をもとに、営業戦略の候補を洗い出しましょう。自社の強みや市場の機会を活かすことを考え、顧客のセグメンテーション(細分化)を行い、ニーズや特徴に応じた戦略を考えます。

4.営業戦略の選択

営業戦略の候補を洗い出したら、最適な営業戦略を選択しましょう。最適な営業戦略とは、目標を達成する可能性が高く、リスクが低く、コストが少ない営業戦略です。

営業戦”術”の立て方 | 実行方法

1.KPIを設定する

営業戦術を実行する前に、まずはKPI(重要業績評価指標)を設定しましょう。KPIとは、営業活動の成果や効果を測るための指標です。KPIを設定することで、目標に対する進捗や問題点を把握できます。

KPIは、営業戦略の目標と連動させ、数値化できるようにし、定期的に測定をしましょう。そうすれば、フィードバックや改善に活用できます。

2.獲得〜クロージングのカスタマージャーニーを作成〜

カスタマージャーニーとは、顧客が商品やサービスを購入するまでに経験する一連のプロセスや感情の変化です。カスタマージャーニーを作成することで、顧客のニーズや疑問点を把握し、適切なタイミングでアプローチできます。カスタマージャーニーの作成には、以下のようなステップがあります。

カスタマージャーニー作成のポイントは、顧客のセグメントごとにカスタマージャーニーを作成し、顧客の認知や検討、購入、継続、推奨の5つのステージを設定することが重要です。また、各ステージでの顧客のニーズや課題、行動や感情、接点や評価を記述しておきましょう。

例として、「高品質な商品やサービスに対するニーズが高い新しい市場に進出する」という営業戦略がある場合のカスタマージャーニーの作成は以下です。

タッチポイント顧客ペルソナの思考や感情、行動自社が提供できる価値や解決策
検索エンジンでキーワード検索「自分の課題に合った商品やサービスはないかな?」と思って検索するSEO対策をして上位表示させる。キャッチーなタイトルや説明文で興味を引く
自社のウェブサイトにアクセス「この商品やサービスはどんなものだろう?」と思って詳細を見る商品やサービスの特徴やメリット、事例などをわかりやすく紹介する
問い合わせフォームから連絡「もっと詳しく知りたい」と思って問い合わせる迅速に返信し、電話やメールでアポイントメントを取る
商談(オンラインまたはオフライン)「本当に自分に合っているのかな?」と思って検討するプレゼンテーションやデモで商品やサービスの価値を訴求する。顧客の疑問や懸念に答える
購入(契約)「決めてよかった」と思って購入する購入の手続きをスムーズに行う。アフターフォローを行う

3.PDCAを回して改善していく

カスタマージャーニーを作成したら、次にPDCAサイクルを回して改善していきましょう。PDCAサイクルとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)という4つのステップを繰り返すことで、営業活動の効果を高める方法です。PDCAサイクルを回すことで、KPIに対する進捗や問題点を把握し、改善策を実施できます。PDCAサイクルを回すには、以下のポイントが重要です。

  • Plan(計画):KPIやカスタマージャーニーに基づいて、具体的なアクションプランやスケジュールを作成する
  • Do(実行):アクションプランやスケジュールに沿って、営業活動を実施する
  • Check(評価):KPIやカスタマージャーニーに基づいて、営業活動の成果や効果を測定し、分析する
  • Act(改善):Check(評価)で得られたデータやフィードバックから、問題点や改善点を洗い出し、次のPlan(計画)に反映させる

4.ツール等でPDCA管理を効率化できる

PDCAサイクルを回すことは、時間や労力がかかることもあります。そこで、ツール等を使って、PDCA管理を効率化できます。ツール等を使うメリットは、データの収集や分析が簡単になり、進捗や問題点が可視化されます。また、フィードバックや改善策も共有できるのもポイントです。

まとめ

今回は、営業戦略の立て方について解説しました。

営業戦略とは、目標を達成するためにどのような市場や顧客にアプローチするかを決めることです。営業戦略を立てるためには、定量的な目標設定や市場の現状分析を行い、営業戦略を洗い出し、選択する必要があります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。この記事があなたの営業活動に役立てば幸いです。

飯降弘之

BALES BPOカンパニー 営業統括本部 マーケティング部
2017年4月に新卒で医療機器メーカーに入社。3年間病院営業に従事したのち、2年間法人営業を経験。2022年7月にスマートキャンプへ入社。BALESカンパニーでマーケティングを担当し、広告運用やセミナー関連を担当。12月よりBALESのブランディングも兼務。

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