インサイドセールスのKPI|設定・改善における重要なポイント、ツールを用いた管理方法をご紹介!

効率化ノウハウ

インサイドセールスのKPIは営業組織にとって非常に重要な項目です。最終的な目標は有効商談の獲得ですが、有効商談を獲得するにはその手前の指標をいくつか満たさなければなりません。また、マーケティング部門・営業部門と連携し、各指標に関わる定義決めをしておくことも大切です。

そこで今回は、インサイドセールス成果を最大化するKPI設定時のポイントや、SDR・BDR別に設定すべきKPI項目をご紹介します。

ツールを用いた管理方法や具体的な改善方法も交えて解説しますので、ぜひ最後までお読みいただき、参考にしてください。

インサイドセールスの役割

インサイドセールスとは、見込み顧客の獲得から育成・商談獲得までを内勤でセールスを行うことです。

SDR(反響型)とBDR(新規開拓型)で分かれて活動する企業が多く、それぞれの目的や役割に合わせたKPI設定を行う必要があります。

SDR(反響型)

SDRは、資料ダウンロードや問い合わせ、セミナー申込みなど、インバウンドで入ってきたリードに対してアプローチを実施します。

新規リードの評価や育成を目的としており、電話やメールで繰り返しアプローチを行い、自社サービスへの興味関心が高まったタイミングで商談化することが重要な役割です。

BDR(新規開拓型)

BDRは、ターゲット企業からの新規リード、商談獲得を目的として活動します。

接点のない企業へアプローチするため、必然的にコールの着電率や商談率は低くなります。その点を踏まえてKPI設定を行うことが非常に重要です。また、架電と合わせて手紙やDMなどでアプローチすることもあります。

インサイドセールスにおけるKPI設定の目的・ポイント

KPI設定の目的

営業組織として最終的な目標である売上額や受注数を達成するために、インサイドセールス部門が正しく機能しているかを判断するには、目標を数値化したKPI設定が重要です。

目標および活動成果を正しく数値化しておくことで、進捗確認が容易になり、ボトルネックの特定や迅速な軌道修正が可能になります。

KPI設定時のポイント

最終目標とする受注金額から逆算でKPIを設計する

KGI(重要目標達成指標)となる受注金額から逆算で各KPIを設定していきましょう。

例:目標受注金額(300万円/月)、平均顧客単価(15万/月)の場合 
 必要受注件(20件/月)÷受注率(30%)=必要商談件数(66件/月)

有効リードの定義を決めておく

マーケティング部門が獲得するリードには、初めから温度感が高く早期に受注となるものから個人的な情報収集など、様々なものが混在しています。そのため、評価の基準となる「有効リード」の定義は、マーケティング部門と予め決めておく必要があります。

無効リードの定義例 
データに欠損があるリード(メールアドレスの記載が無い など)
学生や個人事業主のリードターゲット企業以外のリード(企業規模・業種業態が異なる など)

また、リード流入時だけでなく、アプローチ後の判断についても事前に決めておくのがベストです。

例:所定回数以上の連絡をしたが、担当者と全く接触できない場合は?
  検討や導入に関わりのない部門や役職だった場合は?

商談化の条件を揃える

商談を担当する営業部門と商談化の条件を揃えておくことも非常に重要なポイントです。

ここを個人の価値観などに委ねていると、「商談獲得しても営業が成約まで持っていけない」「アポの質が悪くて成約に至らない」などの不満が各部門で発生します。また、組織のフェーズにもよりますが、インサイドセールスが最終的に追うべき指標は受注件数・受注金額になりますので、営業部門と相談して商談化の条件を統一しておきましょう。

商談化の条件例
お客様にビジネス上の計画や課題があるか+それは提案サービスで解決可能か従業員規模、
役職がターゲットとマッチしているか規定のリードタイム内(商談開始~受注までの期間)で受注できそうか

失注の定義を決める

有効商談数および受注率を高めていくには、検証と改善のサイクルを迅速に回し続けることが非常に重要です。そのためには明確な失注定義が必要となります。

<失注定義の例>

商談未実施お客様のニーズと剥離があるお客様が抱えている課題が
提案サービスでは到底解決できない
他決競合サービスを導入(=ターゲット層)時、
商談単価や業種業態、企業規模、ニーズなどのデータを収集
→受注に繋がりやすい傾向を読み取ることができる
その他検討時期がずれた、検討期間の延長サービスの導入自体を見送った など

このように失注理由は必ず明確にし、次のアクションと共に記録しておきましょう。そして、失注から掘り起こし(リードリサイクル)を行う際は、”失注理由が払拭されていること”を条件にすることで、有効商談の獲得に向けて効率的にアプローチできます。

インサイドセールスのKPI項目

SDRのKPI項目

フォローアップ数

獲得リードに対して電話やメールでアプローチを行うことをフォローアップと言います。

SDRは活動量がそのまま結果に直結するため、フォローアップ数は非常に重要な指標です。1リードに対しての最大フォローアップ数をリードソースごとに予め決めて認識を揃えておくと、データにブレが生じにくくなります。

また、フォローアップには電話やメール等のアクションを自動生成するシーケンス機能が備わったツールの活用もおすすめです。シーケンス機能を活用すると、営業活動が効率化し、アプローチ漏れなどの機会損失を防ぐことができます。

シーケンスの設定例
自動送信メール(資料DLのお礼など)や電話のTo doを設定
(不在の場合)日程調整メール送信+電話のTo doを再設定

着電数/着電率

着電数/着電率とは、アプローチの結果電話が繋がった数・率のことです。

SDRにおいて着電率を上げるために最も重要なのは、”問い合わせ発生から5分以内に架電すること”です。問い合わせ後5分以内の架電と10分以内の架電では着電率が4倍も違うという調査結果が出ています。

出典:BRIGHT ORANGE THREAD「Fast Reply Time is Key to Sales in the Propane Industry」(2017年9月6日参照)

また、時間帯ごとの着電率を集計しておくと、架電に効果的な時間が割り出され、営業活動の効率化を測ることができます。

ヒアリング成功数/ヒアリング成功率

ヒアリング成功とは、担当者と接触し、企業の課題感や提案サービスに対しての興味度合いについてヒアリングできたことを指します。

ヒアリング成功率が下がっている際は、アプローチする時間帯やトークスクリプトの見直しを行いましょう。

「BALES CLOUD」のアナリティクス機能によるヒアリング成功率の推移グラフ

商談化数/商談化率

商談化数は商談(アポイント)を獲得した件数のことです。企業によってはアポ数ともいいます。

商談化率はリードソースによって大きく異なるため、蓄積データを基に定期的に見直すことが重要です。

商談化率の計算方法
 商談化率(%)= 商談化数(件)÷ 有効リード数(件)

有効商談数/有効商談率

有効商談とは、営業部門が実際に商談を行った結果、受注に繋がる見込みがあると認定できた商談のことです。企業によっては案件化数/案件化率ともいいます。

有効商談数と有効商談率はSDRにとって最も重要な指標です。営業部門とインサイドセールス間で有効・無効の定義を決めておきましょう。

<例>

有効商談お客様が抱える課題を提案サービスで解決が可能
サービス導入・契約時期の目安が握れているサービス導入のための予算が確保されている
無効商談予算が合わないお客様が抱える課題が提案サービスでは解決不可能逆営業目的 など

また、有効商談化した際は商談担当者からフィードバックをもらい、検証・改善のサイクルを回し続けることが重要です。

<フィードバック内容の例>

  • 事前のヒアリング内容に過不足がなかったか
  • ヒアリング内容から立てた仮説に相違がなかったか

BDRのKPI項目

ターゲット企業のリストアップ数

BDRは、ターゲット企業をリストアップすることから始まります。必要となるリストアップ数は、商材や組織のフェーズによって異なります。

過去に受注した顧客を分析し、アプローチすべき業種業態・部署・役職を見極めてリストアップしていくことが重要です。営業リスト作成ツールを活用すると、より効率的にリストアップが可能になります。

アクション数

SDRと同様にアクション数も指標の一つになります。

しかしBDRの場合は、担当者に直接繋がる電話番号やメールアドレスがわからないなど、1アクションに対して時間がかかることが多々あります。そのため、リスト保有数などに応じて都度目安を調整しましょう。

ターゲット接続数/接続率

ターゲット接続数とは、アプローチしたい担当者と連絡が取れた件数のことです。

BDRでは代表電話番号しか取得できないケースも多く、いきなり担当者と接続できることはごく稀です。なるべく少ないアクション回数で担当者と接続するためには、戻りや在籍時間の確認を徹底することが非常に重要です。また、企業HPや企業ブログなどで、部署名や担当者名が公開されていないかを調べるのも一つの手です。

有効リード獲得率

有効リード獲得とは、受注確度の高いターゲットと接続できたことをいいます。

単にヒアリング成功ではなく、受注に繋がる課題感や興味を持っていることが聞き出せていて、今後も連絡を取り続けることに合意が取れている状態を指します。

商談化数/商談化率

BDRでは、SDRのように有効商談数をKPIとして追うことは難しいため、商談化数や商談化率が最も重要なKPIとなります。

アプローチすべき業種業態・部署・役職を見極めてリストアップしているので、商談を創出できれば自然と受注確度の高い有効商談となるケースが多いです。

KPI設定後の管理方法

KPI設定後は、各指標の進捗を常に正確な数字で管理できるようにしておくことが非常に重要です。

スプレッドシートやツールを用いて結果分析を行う

スプレッドシートやExcelは、項目設定の自由度が高く無料で使えるため、インサイドセールス導入初期のKPI管理にはおすすめです。

一方で、各データをより正確に、より効率的に管理するにはツールの活用をおすすめします。

ツールを活用すると、各メンバーの行動量やKPI進捗が一元管理できるほか、リストの作成・受け渡しも容易に行えます。

「BALES CLOUD」のアナリティクス機能による担当者別進捗分析

【参考記事】

おすすめ営業ツール7選、営業活動の可視化/効率化ができるツールをご紹介

KPIや商談化の条件は定期に見直す

KPIの管理において、各指標の設定数値や商談化の条件は定期的に見直しが必要です。

売上実績やターゲット層の変更などに合わせて調整を行いましょう。

KPIの成果が悪かった時の改善方法

着電率が悪い時の主な原因と改善方法

着電率が悪い時の最大の要因は、アプローチすべき時間帯を把握できていないことです。

時間帯ごとの着電率を分析し、着電しやすい時間帯に架電を行うことで、着電率を向上させることができます。

「BALES CLOUD」のアナリティクス機能によるジャストタイム分析結果(着電・リーチ数)

曜日によってバラつきはありますが、13時台・14時台が比較的リーチしやすいことが分かります。

商談化率が悪い時の主な原因と改善方法

商談化率は、リードソースやターゲット業種・役職別に分析を行うことで原因が特定しやすくなります。

<例>

商談化率が悪い原因改善方法
ある特定のリードソースからの
商談化率が低下している
トークスクリプトの内容を見直す
商談化率が高いリードソースからの
流入数が減少している
流入数の減少をマーケティング部門に
連携媒体掲載など一時的にでもリード数を確保する
ある特定の業種においての
商談化率が低下している
ターゲット業種を見直す他社事例を参考に
訴求ポイントを追加する

「BALES CLOUD」のアナリティクス機能による商談化数の分析

分析にはツールを活用することで、一目でわかりやすく、他事業部とも共有しやすくなるのでおすすめです。

まとめ

今回は、インサイドセールスのKPI設定時のポイントや管理方法をご紹介しました。KPI設定時や管理・改善方法にお悩みの際などにお役立ていただければ幸いです。

スマートキャンプでは、インサイドセールス向けの営業DXツール「BALES CLOUD」を提供しています。

効率的にKPI管理ができるアナリティクス機能が備わっているので、気になる方はぜひ下記より資料ダウンロードをお試しください。

また、インサイドセールスの導入を検討中の企業様や、インサイドセールスの運用・管理にお悩みの企業様はインサイドセールス代行サービス「BALES」もぜひチェックしてみてください。

倉光悠斗

BALES BPOカンパニー 営業統括本部 副本部長 兼 マーケティング部 部長
2019年4月にスマートキャンプへ新卒第一期生で入社。入社後は、BALESのマーケティングとインサイドセールスを兼務し、新人賞を受賞。2020年4月からインサイドセールスチームリーダーを務め、同年9月にマーケティングチームを立ち上げて異動。2021年12月からはBALES カンパニーのマーケティング本部にて横断マーケティングを担当し、全社MVPを獲得。2022年6月からはマーケティング部の部長として複数事業のマーケティング全般やブランド戦略の推進を行う。

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