中澤 喜太郎氏 / 株式会社ブレイン・ラボ【インサイドセールス図鑑】

インサイドセールス図鑑、中澤さん インタビュー・対談

株式会社ブレイン・ラボにお勤めの中澤さんにお話を伺いました。2017年に新卒で株式会社ネオキャリアに入社され、人材派遣の営業として地方拠点の立ち上げと支店長を経験されました。2020年に株式会社ブレイン・ラボ入社後は、インサイドセールスとして現在まで200社以上のお客様の導入支援を行い、セミナー登壇など社内外の発信活動も行っていらっしゃいます。

――ご自身の今までのキャリアについて

株式会社ネオキャリアに新卒入社し、介護職領域における人材紹介・派遣を担当していました。入社2年目から営業として地方拠点の立ち上げと新規開拓を行い、最年少での支店長を経験しました。立ち上げ2年目で売上規模1.2億円まで拡大させ、同年に稼働純増数56拠点中2位の実績を残し表彰を受賞しています。2020年より株式会社ブレイン・ラボに入社し、人材業界特化SaaSのインサイドセールス立ち上げメンバーとして、現在まで200社以上のお客様の導入支援を行っております。

――インサイドセールスになったきっかけ・経緯・理由 を教えてください

元々はフィールドセールスとして入社し、それまでは一気通貫で営業をしていました。6ヵ月後に上司と他2名でインサイドセールス部署を立ち上げました。

私が選ばれた背景としては、二点あります。一つめは、元々人材出身だったこともあり、入社当初からテレアポで1日平均200コールしてたりと、量を追って成果を出すことが得意でした。二つめが、人材業界で働くお客様のインサイトを掴んでいたので、課題についてもお客様と共感できる部分が多かったからです。当初は、立ち上げのフェーズだったので、まず何をミッションとしようか、どうやってMAを使おうか、SFAでどの項目で集計していこうかとかなど「まず何からやらないといけないんだっけ?」から始めました。

――インサイドセールスに対する印象は最初と今でどのような変化がありますか? 

当初は、テレアポインターのイメージがどうしても先行していて、「また電話営業か〜」というマイナスなイメージもありました。あとジュニアポジションみたいな、どうしてもFSの下請けというイメージが強かったです。

2年やってみて、そのイメージは変わりましたね。プロフェッショナルな仕事でお客様に事業成長の機会を提供したり、お困りごとを解決するための窓口のような存在だと思っています。社内においては、フィールドセールスに対しては調整弁のような役割をもち、プロダクトに対して情報を還元したりと事業の中でも重要な存在であると感じています。

――インサイドセールスでのお仕事は最初はどうでしたか? 

FSになめられないようにではないのですが、とりあえずアポイントを多く取って存在感を示していこうと必死でした。とにかくどんな緩いアポでも取るみたいなスタンスは持っていて、今思うとそれは正しい姿ではなかったなと思っています。

――インサイドセールスになってよかったですか?

なってよかったなと思います。

現在の僕の業務を見ていただくと分かると思いますが、インサイドセールスを経験することでMKT、CS、FSのTHE MODELの全般に必要な要素を多く学べるし、応用できる業務が非常に多いなと感じます。またお客様のインサイトを掴むことが出来ると思いますので、BizDev側としても還元できるスキルは多いなと思います。つまり、インサイドセールスのスペシャリストとして活躍できますし、別の部門に行っても応用できるスキルが多く吸収できるお得なポジションだと思います。

―― 現在の業務を教えてください

現在は、5名のISチームにおけるSDRチーム、BDRチームのマネジメントや戦略策定、パートナーマネジメント、セミナー企画と登壇、SFDCの改修などops業務、MKT・FSチームとの各種調整、採用周りなどもやっています。

――インサイドセールスに取り組む上で意識していることはなんですか?

いくつかありますが、主に三つを意識しています。

一つめが、常に自責に。他責にしないことです。

セルフマネジメントが重要な仕事だと思いますし、断られることが前提のお仕事になってくると思います。お客様が時間が無かったからや、リストが無いから、時間が無いなどの要素も多く、言い訳のし易い環境だと思います。時間がなかったらどうやって捻出するかや、どこに工数かかっているからどうやって増やすかなど自主的に工夫して動けることが大事です。「どうやったらその障害を乗り越えることが出来たか。」を常に自責で考えられることが重要だし、活躍できるポイントだと思います。

二つめが、日時のKPIを絶対に外さないことです。

インサイドセールスは一発逆転がない仕事で、日々日々努力できる人が勝つと思っています。他の会議をスキップしてでもその日の目標を達成するようなマインドは、チーム全員が持っていると強いので、チームを作るうえでこのマインドの形成には拘りました。こういったチームを作るために、伝え続けるのも大事ですが、しっかり達成したら賞賛し合う状態によってマインドを保てていると思っているので、日々個人目標を発信し、アポイントを取る度に他のFS・IS・MKTメンバーから称賛スタンプが送られる仕組みを作りました。私もメンバーが発言したら誰よりも早くスタンプを押すようにしていると、自然と自走するようになっていました。インサイドセールスはMKT・FSやCSと比較するとスポットライトの当たりにくい職種なので、会社全体に向けても成果をアピールすることが大事だと思っています。

三つめが、情報の感度です。

お客様のIRやプレスリリース情報はもちろん、HPのリニューアルや採用活動の濃淡など、常にお客様の変化のタイミングを逃さない仕組み作りが大切だと思います。私たちは、マークしている会社の上記情報がSlackで流れるようにしています。「お客様が変化するタイミング」は私たちが力になれるチャンスだと思いますので、お客様の変化に寄り添い提案するということはとても大切だと感じます。

▼ミーティングをしている中澤さん

――インサイドセールスに携わる中でぶっちゃけ大変・辛かったことは何ですか?

FSとの調整が一番大変でした。アポイントが増えすぎてこれ以上対応出来ないのでパスを減らして下さいだったり、この商談はパスしないで欲しいなどは適性値が分からなかったのでFSとの連携が上手くいかない場面はありました。

「受注をしてお客様にご期待いただく」という目線をISとFSチーム全員で議論して、新しいKPIを作成したり、FSへのパスの基準を作ったりと全体最適で考えたときに、どんな目標が適正なのかは、FSともMKTとも多くコミュニケーションを取ることが大切だなと感じます。受注はもちろん、その一段先のカスタマーサクセスまでを目的としてインサイドセールスすることで面白みが出ると思うので、週一くらいで各部門と議論しながら、このアポイントはどうだったなどの振り返りを続けることが重要だと思います。

――インサイドセールスで成果をだすために、どんなことをされていますか?

最初は成果を出せてなかったです。成果を出せるようになるには、SFAを使いこなすことに尽きると思います。それに気づくまでは、場当たり的にリストを上から順に架電していました。熱量があるのか購入済みなのかどうかもチェックができていない状態でかけていたので、成果は出ていませんでした。

そこから、SFAに情報を記録する、To doをつけていくといったことをきちんとすることによって、来週このお客さんに架電すれば商談獲得できそうなどの自分の中での見込みができてくるんです。すると、優先度をつけてアタックできて、商談数をはずさなくなってきます。SFAを使いこなせるようになると、掘り起こしやMAツールを使ってスコアリングしてこういったものとの相乗効果によって、必要なタイミングで情報を届けることができるようになります。SFAを徹底的に使いこなすことは成果を出す近道だと思います。

――参考にしている人・情報収集している媒体は何ですか?

マネジメント論、リーダー論に興味があるので、ALL STAR SAASのPODCASTをよく聞いています。他のSaaSスタートアップのお話を聞けるので、SaaSのキャリアップについて悩んだ時に、視座の高いお話を聞けますし、インサイドセールスのノウハウなんかもラジオ感覚で聞いています。

最近はBALESインサイドセールスキャンパスも見てます。各社の取り組みなんかも知ることができるのは貴重ですね。

――ありがとうございます。情報収集に役立つ存在になれるように頑張ります。

――推しツール・デバイスを教えてください。

デバイスでいうとAnkerのヘッドセットはとても良いです。社内でも結構おすすめしているんです(笑)

ツールだとMiiTelが良いです。インサイドセールスのスキルアップはブラックボックス化しやすいですが、それを定量的に可視化できるのと、各々が自己学習できるのがよかったです。

上司の指導は、「丁寧に」「お客さんに寄り添って」など曖昧になりがちで、そういった指導はインサイドセールスを嫌いになる一つの要因にもなると思います。それを定量的に指導できるようになったのはよかったです。MiiTelを使うことで「この数値では足りない」「沈黙がない」「お客さんと被ってる」など透明性のあることが伝えられるようになります。また、新人に関しても、この人の音声を聞くといいよとセルフオンボーディングできますし、納得感のある研修ができると思います。それから、音声聞いてねの共有方法になったので、フィールドセールスへの連絡スピードが上がりました。いろんな意味でもっと早くいれておけばよかったと思っています。やはり、SFAもMiiTelもツールを徹底的に使いこなすのは大事ですね。

――リフレッシュ方法を教えてください。

パソコンを閉じるとか(笑)

あとは、散歩に行くとかですね、インサイドセールスは断られる回数が多い仕事なので、自分でメンタルケアをするのは大切だと思います。いい意味でちゃんとサボって欲しいです。土日休んで、自分の趣味にも本気になるのが大事です。僕はキャンパーなので毎週キャンプに行って焚火を眺めてます。(笑)

▼キャンプで食事をしている中澤さん

――これからの展望

インサイドセールスとしては、EnterpriseのBDRを強化したいと思っています。BDRは専任の方がやり手で、一旦成果は出ているんですが、まだまだ正解を模索している段階です。最近はBDRが流行って色んな成功事例が各メディアで取り上げられていますが、バーティカルSaaSのノウハウって実はまだ全然出てきていないんです。なのでもっと模索していきたい、「バーティカルSaaS×Enterprise 」を体系化を落とし込んでいきたいと思っています。

それ以外だと、インサイドセールスとフィールドセールスの両面を見れるマネージャーになりたいです。インサイドセールスだと売上げ面での会社への貢献が見えづらいからです。インサイドセールスは目標達成してるけど、フィールドセールスは達成していない、またその反対もあって、ここを両面で見れる人が一人いるだけで成果も変わってくるだろうと思っています。こういった課題に対して、セールス思考もマーケティングの思考も持っている、そういったインサイドセールス兼フィールドセールスの営業マネージャーになれるといいなと思っています

他にもセミナーの企画、登壇、採用周りもやっているので、インサイドセールスを極めると、こんなに業務の幅が広がるんだよというロールモデルにもなっていきたいですね

中澤様、ありがとうございました!

最後に、インサイドセールス従事者と交流できる BALES インサイドセールス キャンパス をご紹介します。

▼BALES インサイドセールス キャンパスの特徴は以下3つです。

  1. インサイドセールスに携わる方を中心とした会員制コミュニティ!
  2. 成功/失敗事例やナレッジなど、最新情報が手に入る!
  3. 会員限定のインサイドセールスのイベントを定期開催!

無料で利用していただけますので、インサイドセールスの情報収集にご活用ください。

最後までご覧いただきありがとうございました。

弊社では、今後も【インサイドセールス図鑑】にてインサイドセールス従事者のインタビューを連載予定です。また、インサイドセールスのキャリアパスに関するコラムもございますので、ご興味がある方は是非こちらもご参考にしていただければと思います。

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