インサイドセールスにメールが必要な理由とは
インサイドセールスにメールが必要な理由は大きく3つです。
顧客とのコミュニケーションを円滑に行うため
お客様からの質問や要望に迅速・正確に対応できるため、顧客との関係構築をより簡単かつスムーズに行うことができます。
また、テキストベースのやり取りになるため、顧客は都合良いタイミングで返信できます。顧客視点から見ても、メールはインサイドセールス業務において重要です。
顧客へ具体的な情報をお伝えできるため
メールには事前に整理した内容を記載するため、製品やサービスの詳細情報や、お客様への提案やアドバイスなど、より具体的な情報を伝えられます。
そして、定期的なニュースレターやプロモーション情報などを定期的に送信することで、顧客との関係を継続的に深めることができます。
顧客のニーズや行動を把握し、今後の戦略を立てるため
インサイドセールスの役割や担当範囲は、会社ごとに異なります。会社によってはマーケティング領域まで戦略を立てる必要が出てくる場合もあります。
その際メールによって顧客から得られる反応や情報を分析することで、顧客のニーズや行動を把握し、それに応じたより効果的なマーケティング戦略を立てることができます。
以上のように、メールはインサイドセールスにおいて非常に重要なツールとなっています。
電話だけでは足りない理由
電話は、インサイドセールスにおいて重要なツールの1つです。ただし、以下3つの理由から、メールなどの手法を併用し、顧客ニーズに応えることが求められています。
1.コミュニケーション手段が多様化している
顧客によっては、電話やメール、チャット、SNSなど、コミュニケーション手段を選ぶ傾向があります。複数の手段に対応することで、顧客のニーズに合わせたサポートが可能になります。
2.情報提供の充実
製品やサービスの情報提供時には、口頭で商品の魅力をお伝えするだけでなく、デモ画面などの視覚情報をお伝えすることも重要です。
そのため、Webサイトやメールマガジン、ブログなどの情報発信も重要な施策の1つです。
3.データの分析と活用
商談創出数を増やすには、顧客とのコミュニケーション履歴データを収集・分析し、改善施策を立てることが重要です。電話は顧客データを残しづらいため、テキストで履歴データを蓄積できるメールは重要性を増しています。
メール施策の効率化、最適化〜送付データの分析〜
メールを作成する場合、管理や作成に工数がかかります。
そのため配信頻度が高いメールはテンプレート化する、開封率やクリック率を蓄積し、配信タイミングを計画するなど、メール配信を効率化することが重要です。
テンプレートの活用
テンプレートを活用することで、以下3つのメリットがあります。
1. 時間の節約
毎回同じような内容を書くことになるメールの場合、事前に作成しておいたテンプレートを使用することで、手間や時間をかけずに迅速にメールを作成できます。
2.一貫性の確保
一定のフォーマットや表現を使うことで、読み手にとってもわかりやすく、信頼性のあるメールを送ることができます。またチーム内での認識統一も可能です。
3.人的ミスの軽減
手作業でメールを書く場合、入力ミスや記憶違いなどが起こり得ます。しかし、テンプレートを使用することで、正確性を保てます。テンプレートを事前に作成しておけば、何度でも同じようなメールを作成でき、ミスを減らすことができます。
開封率
メールの開封率をチェックすることで、メールの改善を促進し、フォローアップのタイミングを決定できます。
開封率が高い場合は、送信されたメールが読者の興味を引き、魅力的なコンテンツを提供していることがわかります。
開封率が低い場合は、メールのタイトルや内容が十分に魅力的でなかったり、配信タイミングが悪かったりする可能性があるので、メールの改善が必要です。
タイトルや内容、配信タイミングなどを見直しましょう。また、開封率が高い場合でも、常に改善の余地はあるため、改善意識を持って取り組むことが重要です。
クリック率
クリック率は、メール内のリンクをクリックしてコンテンツにアクセスするリードの関心度合いを測定する指標の一つです。
クリック率が高い場合は、リードが提供されたコンテンツに興味を持っている可能性が高いです。
逆にクリック率が低い場合は、提供されたコンテンツに興味を持っていない可能性が高いので、よりターゲットを絞ったコンテンツを提供することを検討する必要があります。
送付時間、タイミング
メールの送付時間やタイミングをチェックすることで、リードの反応を促進し、優先順位を決定して効率的にアプローチすることが可能です。
例えば朝に送信すると、仕事を始める前にメールをチェックできるため、開封率が高くなる場合があります。週末に送信する場合は、仕事に集中しておらず、開封率や反応率が低くなる可能性があります。
このようにメールの送信時間やタイミングをチェックすることで、リードの反応を促進する最適なタイミングを把握し、より効果的なメール施策を実施できます。
またメールの送信時間やタイミングをチェックすることで、最近興味を示したリードは、優先的にフォローアップする必要があるなど、送信時間やタイミングを最適化することが重要です。
【施策別】実際のメール例文のご紹介
各施策別に実際に弊社で送付しているメールの例文をご紹介いたします。
まず最後まで読んでいただくためには、本文や冒頭のつかみ部分を1スクロールに収まるように入れることが重要です。
サービス資料や価格表のダウンロードへのメール
自社サービスを認知しているという点から、どのリードソースよりもアプローチしやすいといえます。
問い合わせ、価格表、資料などどのコンテンツから流入したかによって顧客が求めている情報が違うので、そこを棲み分けして対応することが必要です。
問い合わせのあった企業の類似企業が導入をしていれば、その企業様の件をお伝えするのも興味を惹く方法の一つになります。
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〈例文〉
株式会社●●
●●様
お世話になります。●●の●●(自己紹介)です。
(サービスを簡単に説明+サービス名)について
資料請求いただきありがとうございます。
(資料URL:●●●●●●)
弊社ツールでは以下のようなことが可能です。
・●●●●●●に最適なツール
・●●●●●●が可能
・●●●●●●のデータ分析あり
・●●●●●●制限なし
・●●●●●●様で導入(類似業界での導入事例)
●/●に追加の情報提供・再度お電話という形でご対応させていただければと存じます。
ご質問事項やご相談事などございましたら、お気軽に本メールにご返信くださいませ。
何卒、よろしくお願い申し上げます。
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ウェビナー参加者へのメール
ウェビナーに申し込むということは、業務課題があることが大半です。しかし簡単に申し込みができる分、何のウェビナーに申し込んだのかを忘れる方も多いです。
そのため、メール文面にセミナーのテーマや申込の際に取得した顧客の方の課題感を文面に記載します。顧客のインサイトを導き、それをフックにアポ打診や関係構築をするのが有効です。
ただサービスの紹介をするのではなく、顧客の求めているものを一緒に探しましょう、という言い方にすることで寄り添った印象を与えることができます。
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〈例文〉
株式会社●●
●●様
お世話になります。●●の●●(自己紹介)です。
●/●(●)に開催のセミナー「●●●●●●(セミナータイトル)」
にご参加いただき、誠にありがとうございます。
事後(※もしくは事前)アンケートでは課題感として
「●●●●●●(課題)」とご選択いただいておりました。
弊社サービスでは●●●●●●、●●●●●●をすることで
●●●●●●(課題)に貢献できると考えております。
(※顧客の選択した課題に寄り添った内容にするように個別に変化させる)
具体的にどのようにお役に立てるか、
一度ご説明の機会をいただけませんでしょうか?
要点を絞って必要な情報をお届けすることで
貴社の今後の営業活動にお役立てできると考えております。
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展示会終了後のメール
展示会終了後に名刺交換した方に送るメールの例文です。
お客様は様々なブースを回っているので、自社のことはほぼ覚えていないという前提です。そのため、「いつの、何の展示会で、どのようなサービス・ブースなのか」を明記することが重要です。
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〈例文〉
株式会社●●
●●様
お世話になります。●●の●●(自己紹介)です。
●月●日に●●(場所)で開催された●●(展示会名)にて、
数あるブースの中から弊社にお立ち寄りいただき誠にありがとうございました。
(●●のTシャツを着ていた会社です)
※ブースのメインの色や声掛けしていた服装の特徴を伝える
※ブースの写真を添付するとより分かりやすい
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休眠、失注リードへのメール
最後に連絡をとった履歴を必ず確認し、その情報をフックに「なぜ今、なぜこのサービスを提供するのか」と明示することが重要です。
前回の履歴・先方のPRなどを確認し、仮説を盛り込んだメールを送付します。
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〈例文〜失注の場合〜〉
株式会社●●
●●様
お世話になります。●●の●●(自己紹介)です。
以前は弊社の●●と、弊社ツール(どのようなツールか簡単に説明も入れる)に関する
お打合せのお時間を設けていただき、誠にありがとうございました。
前回は●●●●(失注理由)のご意向などもあり、導入はお見送りとのことでした。
改めて現在は、●●●●(過去の課題)について、お困りごとはございますでしょうか。
●●●●(自社サービスで解決できる訴求ポイント)という点で、
●●様のサポートが可能かと存じます。
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メール活用で成果を上げる重要な7つのポイント
実際メールを作成する上ですぐに実践できる重要なポイントを7つご紹介します。
テンプレートはあくまでも最低限の情報が入っているという認識で、慣れてきたら以下のポイントを意識しながら改善していくことが成果に繋がる方法です。
①1to1を大切にする
メールを送っても開封されない、返事がこない場合は、「自分宛てではない」と相手に思われてしまっている可能性が高いです。
そのため、個人名を前面に出し、「面識がある人」という印象を与えることが重要です。
また個人名の方が開封率・読了率が上がるとも言われていますが、それは送信先が会社名の場合、受取側は一斉送信や業務メールでいろんな人に送っているのではということを考えてしまいます。
②開いてもらえるタイトルを意識する
ビジネスパーソンは、1日に平均50通のメールを受信しているとも言われています。そのため、伝えたいことを明確にして、開く意味・魅力をアピールすることが重要です。
具体的には「16文字以内の簡潔な件名」にしましょう。
人間が瞬間的に把握できると言われる文字数が、16文字と言われており、これ以上の文字数になると、理解するのに時間がかかります。
顧客の興味を惹きつつ、重要なメールであるということを16字以内にまとめることが大切です。
③メールした理由を記載する
「なぜ、今、あなたに、このメールを送ったのか」を必ず記載しましょう。このテクニックは「Why you, why now」とも呼ばれます。
メールを開封してもらえても、メールを送った理由や読むメリットが書いていなければ、全て読んでもらえません。
まずは、「このメールはあなたにメリットがありますよ」ということを伝えましょう。
④本文は簡潔にする
回りくどい抽象的な表現や、読んだものの何を求めているのかがよく分からないようなメールは受け手から好まれず、読了率を低下させる可能性が高いです。
・1スクロール内に文章を収める
・視覚的に理解できるようにする
・サービス説明はお客様にどのようなメリットがあるかを記載
要件・目的はシンプルで分かりやすく簡潔に記載することを心がけることで、受け手の理解度も上がってきます。
⑤日程調整、資料DL、事例、セミナーなどへの誘導(リンク添付)をする
必ずメールの次のアクションへ誘導する導線を組み込みましょう。メールを読んだ後にどうすればいいか分からないと、そこで離脱する可能性が一気に増えます。
顧客の状況によって、「日程調整、資料ダウンロード、セミナー紹介」など様々なパターンを用意しておくのがおすすめです。
⑥開封、URLクリックのデータを取る
配信したメールの開封率、クリック率のデータを蓄積していくことで、リードソースごとにどのような文面で送ると効果があるのかが分かるようになってきます。
それに合わせてテンプレートを見直したり、訴求ポイントを決めていくことができるのでデータの蓄積、分析は必須です。
⑦履歴の蓄積をする
いつどのようなメールを誰に送ったのかなど、履歴を必ず蓄積しましょう。すぐ顧客にならず結果的に失注になってしまうケースも多くありますが、インサイドセールスはナーチャリングを回していくことも重要な業務の一つです。
過去の履歴があることで、顧客の最後の状態がわかり、その件を踏まえたメールを送ることで「覚えていてくれたんだ、自分宛に送ってくれているんだ」と一歩顧客の心に寄り添うことができます。
その他の注意点
1.先方にとって不必要な連絡となることは避けるため、必要以上に追わない
必要以上の連絡や追客はかえって印象を悪くしてしまう可能性があります。返信が来ないのは繁忙期の可能性もあるため、少し時間をおいてから追客を行いましょう。
2.送付曜日を意識する
法人メールであれば、火曜か水曜がおすすめです。
一般的に月曜日は週明けで忙しく、木曜・金曜は週末業務で忙しいです。
また、月木金曜にメールを送信した場合、セミナー案内などの重要度の低いメールは、開封されない・読まれない可能性が高いです。
相手が忙しいであろうタイミングではなく、一週間の中で比較的仕事に余裕がありそうなタイミングに配信することも重要です。
まとめ
今回はインサイドセールスがメール活用する意味から、実際の活用事例までの基礎的な部分をお伝えいたしました。この記事を読んで、メール作成に悩む時間が少しでも減らせましたら幸いです。
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