0.はじめに
こんにちは!
BALESの営業統括本部の堀野辺です。
自社の商材である「BALES」について理解する&架電時に効果的に伝えるために、「CLIP&PAPER」というフレームワークを用いて勉強しました。
結論、すごく良かったです!!
商材の理解はもちろん、競合との比較や相手に伝えるべきポイント、どのようなヒアリングをしていくべきかなどを整理することができ、インサイドセールスの強化に最適だと感じました。
なので今回は、インサイドセールスのマネージャー&プレイヤー向けに「CLIP&PAPER」の私なりの活用方法について、実際に自社サービスのBALESを例に用いてご紹介したいと思います!
1.「CLIP&PAPER」とは?
CLIP&PAPERは株式会社ビズリーチの茂野さんにより考案された、”インサイドセールスのためのフレームワーク”です。
具体的には、SPIN(Situation、Problem、Implication、Need payoff)というヒアリングフレームと、FAB(Feature、Advantage、Benefit)という自社商材を理解するためのフレームを土台として構成されています。
また、CLIP&PAPERの一番の特徴は「誰に?」という視点を組み込んでいるところです。自社商材を訴求するにしても、ヒアリングするにしても、誰に対して行うのかによって内容は大きく変わってくると思います。その考えを反映させたのがCLIP&PAPERです!
2.「CLIP&PAPER」を作成するメリットは?
私が感じたCLIP&PAPERを作成するメリットは3つあります。
① インサイドセールスの強化に繋がる
CLIP&PAPERはインサイドセールスのために作成されたフレームワークです。なので、マネージャー視点でいえばチーム内での認識のすり合わせや架電レベルのボトムアップのために、プレイヤー視点でいえば自分のインサイドセールス力を高めるために、CLIP&PAPERは有効です。
② 現状の課題を発見できる
例えば、担当者へのメリットがあまり見つからなかったり、経営者に刺さりそうな顧客事例が見つからなかったりと、作成してみることで初めて気づく課題もあるかと思います。インサイドセールスを強化するための打ち手がない、というフェーズの方にもCLIP&PAPERはおすすめです。
③ 情報共有に最適である
きれいに整理されたフレームが完成しますので、新しいチームメンバーに自社商材やヒアリング事項を共有する際や、マーケ・フィールドセールス・オンラインセールスへのインサイドセールスの現状を共有する際などに、CLIP&PAPERは有効です。
3.具体的な活用方法について
ここからは具体的なCLIP&PAPERの活用方法について説明していきます。
説明は以下の3ブロックに分けて行います。
・質問(上記図の灰色の範囲)
・自社商材(深緑の範囲)
・誰に?(黄緑の範囲)
また、CLIP&PAPERの作成手順ですが、
自社商材(深緑の範囲) → 誰に?(黄緑の範囲) → 質問(灰色の範囲)
私はこの順番が最も作成しやすいと感じました。なので、説明もこの順番で行います。
3-1.自社商材(深緑の範囲)
こちらはFABをもとしており、「自社商材の要約・特徴・効果」と「競合商材・競合との差別化要素・価格の違い」を整理するためのフレームになっています。
自社商材に関するフレームは大丈夫だと思いますが、競合に関してはできるだけ広く深く情報収集&整理する必要があります。理由は、顧客がサービスを検討する際は、競合商材と比較検討している場合が多いからです。競合情報に強くなればなるほど、自社商材をどのように訴求すれば効果的に伝わるかが明確になります。
BALESの場合はこのように整理しました。
3-2.誰に?(黄緑の範囲)
こちらはCLIP&PAPER独自のフレームになっています。
多くの商材では、「提供する人によってメリットが異なる」はずです。弊社のBALESでも、経営層に効くメリットとメンバー層に効くメリットの内容は変わります。その点を考慮し、CLIP&PAPERでは経営者・部門長(マネージャー)・担当者の3階層に分けて、商材の訴求ポイントを整理します。
整理の仕方は以下の流れがおすすめです。
①(前提として)経営者・部門長・担当者でどのような違いがあるか?
② 経営者・部門長・担当者ごとの自社商材を導入するメリットは?
③ そのメリットをどのように伝えるか?
④ 各階層に訴求する際の顧客事例
上記のように整理した場合、BALESではこのようにまとめることができます。
(顧客事例は省略しております。)
3-3.質問(灰色の範囲)
こちらはSPINのヒアリングフレームワークがもとになっています。
コンディション質問、ロス質、インパクト質問、ポジティブ質問の4つを考える必要がありますので、それぞれの質問をどのように考えればよいのか、以下に記載します。
「コンディション質問」
顧客の現状を把握するための質問のことです。顧客が今どのような状態であるかを定量的に把握することや、接点を持った顧客自身がどのような状態であるかを定性的に把握することが大切です。
「ロス質問」
顧客の具体的な課題を把握するための質問のことです。例えば、「顧客管理ができてなくて困っている」ではなく、「顧客管理ができていないことによりアップセルの機会損失を起こしている」と、ここまで課題を明確化できるような質問を設定するイメージです。
「インパクト質問」
抱えている課題が及ぼすインパクト(負の影響)を引き出すような質問のことです。課題によるダメージをより具体化させたり、他部門や他事業への影響を認識させたり、未来への影響を想像させるような質問が有効的です。
「ポジティブ質問」
課題解決後のメリットを具体化させたり、そのメリットの影響範囲を広げるような質問のことです。顧客の内部で起こるポジティブな変化を、ヒアリングを通して大きくしていくことが大切です。
それぞれの質問に関して、具体的にBALESではこのような質問例が出せます。
5.最後に
CLIP&PAPERを作成する上で、以下の2点に気をつけるとより良い学びになると思います!
① 顧客目線で作成すること
当たり前ですが、自社目線と顧客目線には必ず差があります。その差を埋めるために、例えば顧客事例を見返してみたり、カスタマーサクセス部やカスタマーサポート部の人から顧客の声を教えてもらったり、できるだけ顧客の生の声を反映させることが重要だと思います。
② 自分だけの考えで完成させず、周囲の意見も織り交ぜること
CLIP&PAPERはインサイドセールスチーム全体で作成することをオススメします。これは、チームとしてナレッジの統一化を促すだけでなく、より強度の高いCLIP&PAPERを作成するためでもあります。例えば、マネージャーにしか分からない訴求ポイントもあれば、架電している現場メンバーにしか分からない訴求ポイントもあります。CLIP&PAPERは多角的に作れば作るほど、より強度の高いものになると思います。
以上が「CLIP&PAPER」の私なりの活用方法です。
ぜひインサイドセールスチームで作成してみてください!